オタクノ作る時間

主にノベルゲームについて取り上げてきた元学生のブログ

これから『ドキドキ文芸部プラス!』を始める人へ!

ブログを読んでくださっているみなさん、お久しぶりです。はじめましての人は初めまして。思い返せばこのブログを始めてもう5年以上になるんですね。その間にすっかりビジュアルノベルも下火になってしまいましたが、そんな中でも新しいものはリリースされており、今回それを紹介させていただきたいと思います。しかもこちらのタイトルは、もうすぐ最新のゲーム機用にソフト版が発売されるというのだから、今ここで紹介する意義はあるでしょう。どうぞご覧ください、『ドキドキ文芸部プラス!』です。

f:id:Lemuridae:20210825091736p:image(C)2021 Team Salvato & Serenity Forge. All rights reserved.

 

『ドキドキ文芸部プラス!』は2021年7月に発売された恋愛アドベンチャーゲームで、対応機種はPCおよびXBOX系のゲーム機になります。筆者はこのたび1750円でダウンロード購入し、XBOX ONE Xでプレイしました。なお、今リリースされているPCおよびXBOX版はダウンロード販売のみですが、2021年10月7日にPS4、PS5、Switch向けのソフト版が発売されるとのことなので、このページを読んで興味を持った人がいらっしゃったら、ぜひそちらを購入してみてください(XBOX ONE持ってる人なんてほぼいないでしょうからね笑笑)。

の『ドキドキ文芸部プラス!』は、プラス!の名の通り、2017年リリースの『ドキドキ文芸部!』に追加要素をプラスした完全版となっています。もととなった『ドキドキ文芸部!』はアメリカ人たちが生み出したインディーズのフリーゲームなのだというのだから驚きです。外国産の恋愛アドベンチャーゲーム……外国産のビジュアルノベルこそ昨今少しずつ目にするようになってきていますが、恋愛アドベンチャーは珍しいでしょう。なお、今回完全版たる『ドキドキ文芸部プラス!』の発売に向けて原作に追加された要素というのは、具体的にはグラフィックの向上、サイドストーリーの追加、BGMの追加、そして何より日本語への対応ですね。原作もMODを使えば日本語にできるので言語の問題はないのですが、今から遊ぶのであれば、追加要素があるプラス!の方が良いでしょう。筆者もそう思ったのでこのプラス!から始めました。

余談ですが、実は筆者はこのゲームのことは完全版が出る随分前から知っていました。というのも、当ブログに親しんでくださっている読者の方からの推薦の声も大きかったですし、いろんなところで話題になっていましたからです。いわゆるビジュアルノベルを嗜好している人間であればみんな知っているほどの話題作でした。ではなぜその時にプレイしなかったのかというと……基本的に私、フリーゲームは遊ばないんですよね。お金を払っていないものにレビューをしないというスタンスがあったりするのです。しかし今回このゲームがダウンロード販売されていることを知り、購入に至った次第であります。

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て、大変長い前置きになってしまいまして申し訳ありません。ようやくここからがこのゲームに対する私の感想と、ネタバレ抜きでこのゲームの魅力を伝えるための文章となるのですが……このゲーム、実は何を書いてもネタバレになってしまうタイプのゲームなのです。つまり、この情報すらもネタバレですね(笑)。だから本当のことを言えばこのまま何も情報をいれずにゲームを遊んでみてほしいのですが、それでは手に取ってくれる人は少ないでしょう。ゆえにここでは、筆者自身がプレイする前に薄々勘づいていたくらいのほんのーりとした微小なネタバレにも満たないと思うくらいの情報を書きます。それすらも頭に入れたくない人はここでブラウザバックしてください。それが一番良い気もします。

 

は、まず筆者の感想をざっくり述べると、このゲームはビジュアルノベルゲーム史に残る大変興味深い作品だと思います。アメリカ製のフリーゲームがこういう作品を生み出したということ自体が興味深いし、何よりここまで刺激的な体験ができるビジュアルノベルは過去にもそんなに例がありません。そりゃ話題になるよなーと夢中でプレイすることができました。端的に、とても面白いゲームです。

ストーリーは学園もので、共学の高校が舞台となります。幼なじみの女の子に連れられて文芸部に入部した主人公は4人のヒロインと詩を作ることを通じて交流し親交を深めます。この攻略対象の4人のヒロインがイラストのクオリティや性格を含めて日本の萌えを体現しているのが素晴らしいです。絶対普通のギャルゲじゃない、何か仕掛けがあるはずだ!と思いながらも、悔しくもその魅力にやられているボンクラな筆者がいました。意外としっかり個々のヒロインが抱えている思いに共感できます。これはなかなか凄いことだと思いました。ベタベタな恋愛アドベンチャーゲームを外国人が製作しているのだという背景を含めて味わい深いものがあります。

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ステムはオーソドックスな選択肢によるストーリーの分岐だけでなく、文芸部で活動をするというシナリオに則って、プレイヤーが詩を作ることによってストーリーが変化するという少し凝った要素もあったりします。そんなに複雑なものではないのですが、これがなかなか面白い。ゲームとしてしっかり作られているなと感じます。

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んな感じで定番的な恋愛アドベンチャーを進めていると……はい、ここからはお楽しみですね。あっと驚く展開の目白押しです。ever17 のような、serial experiments lainのような、これ以上もっと似ているのものをあげるとネタバレになるので伏せますが、とにかく驚きの連続で非常に記憶に残るゲームになっていました。構造的というかなんとういうか、ゲームという媒体を用いた体験は非常に面白く、過去のこういった作品類に親しんでいなかったであろう海外の人たちは特に驚いたことだろうと思います。恋愛アドベンチャーゲームを過去にプレイしたことがある人は特に楽しみが深まり、またこういったゲームに明るくない人たちも非常に稀有な体験ができるでしょう。筆者はかなり多くのビジュアルノベル作品をプレイしてきたので、今回たまらないほど楽しい時間を過ごせました。いったいなんなんだこのゲームは⁉︎と、先が気になり、本当に久しぶりに寝るのを惜しんでプレイする羽目に(笑)。このような感覚は懐かしく、ビジュアルノベルに没頭していたあの頃の懐かしい日々を思い出させてくれました。これ以上はネタバレになるので書きません。

お、ゲーム内でも繰り返し警告されるように、このゲームは実際非常に刺激的で、そういう要素が苦手な人には大変辛いものになると思うので、なんとなく最近疲れてるような人たちはプレイしない方が良いと思います。

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、いうわけで、面白いから遊んでみてね!というのがここまでの要約となりますが、一応難点も挙げておきます。まず、もとがインディーズのフリーゲームだということがあるので、リッチなゲームではありません。安っぽくは感じませんが、インディーズのゲームだなぁという感じです。ボリュームは少ないですし、立ち絵のバリエーションも少なく、キャラクターボイスもありません。UIも及第点というところでしょう。なのでお金がかかった大作や長く楽しみたいという人にはお勧めできません。どちらかというとアイデア一本勝負タイプのキレキレの作品なので、そういうものだと思ってプレイした方が良いでしょう。というか、それが良いのです。また日本語ローカライズの出来がイマイチだというのがありますが…それすらもこの作品には合っているのかもしれないのでなんとも言えません。うーん、とにかく複雑なゲームです(笑)。

 

にかく、刺激的な体験をしたいという人にはオススメにオススメを重ねるゲームです。私は大好きな作品になりました。メインヒロインはゲーム史にその名を刻むことができるほどのインパクトを持っていると思います。間違いなく名作なので、気になった人はぜひぜひプレイしてみてください!

 

好きな洋画を紹介します!(観てほしいから!)

突ですが、今まで観てきた洋画の中の、大好きなものについて書きたくなりました。文字に起こしたくなってしまいました。だから書きます。このページを執筆します!……というわけで(どういうわけだろう?)今回は私が思い入れを持っている洋画を皆さんに語らせてください。極力ネタバレを含まない紹介形式にしますので、普段映画を見ない方や数少ない当ブログのファンのみなさん、アドベンチャーゲーム好きな方も読んでいただけたら嬉しいです(そのうち邦画も書きたいですね)。

ではここから、五十音順です!

 

悪魔のいけにえ

悪魔のいけにえ 公開40周年記念版(吹替版)

悪魔のいけにえ 公開40周年記念版(吹替版)

  • 発売日: 2015/11/04
  • メディア: Prime Video
 

1974年のアメリカ映画。人の革で作ったお面を被る大男がチェーンソーを片手に大暴れする恐ろしい映画です。

アメリカのド田舎――テキサスを舞台に、若者たちが殺人一家に襲われるというお話なのですが、この映画の怖さは、ある意味で身近な怖さであるというところが本当に怖いのです。簡単に言ってしまえば、我々とは全く異なる倫理、世界観に生きているヤバい奴らの家に入っちゃった!というお話で、このヤバい奴らの描写が秀逸すぎます。電気を消し忘れたことを気にしたり、なぜか家にやって来る見ず知らずの若者を酷い目に合わせては頭を抱えます。あれ、なんで今日はこんなに知らないやつらが家に来るんだ……? とばかりに。そしてその内面は完全に我々視聴者の理解の及ぶところじゃない!――そんな奴らのルールを強制されるクライマックスは本当に恐ろしくも美しい! 私が大好きな映画です。

 

アメリカン・ヒストリーX』

アメリカン・ヒストリーX (字幕版)

アメリカン・ヒストリーX (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

1998年のアメリカ映画――白人至上主義に傾倒する白人兄弟のドラマで、人種問題に対して真面目に向き合ったシリアスな映画です。ジョン・コナー役でおなじみのエドワード・ファーロングと、ヤバいやつをやらせたらピカイチのエドワード・ノートンというダブルエドワードが主演しているのが嬉しいところ。やっぱり特筆すべきはノートンの演技でしょう、白人至上主義へと傾く前の純粋な目をした若者と、ゴリゴリのネオナチを同じ映画の中で演じ分けるの演技力には、毎度のことながら感心させられます。塀の中で遂に笑ってしまう素敵なあのシーンからのラストはいつ見ても考えさせられ、私にとって定期的に見なければならない、人種や国を特定しない普遍的な問題を提示してくれる大切な映画です。

 

イングロリアス・バスターズ

イングロリアス・バスターズ(字幕版)

イングロリアス・バスターズ(字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

2009年のアメリカ映画――タランティーノ映画です。第二次世界大戦を舞台に徹底的にナチスをぶっとばす!という映画で、常に口をへの字に曲げている(本当なんです!笑)ブラピがナチどもの額にカギ十字を刻んでくれるという、素晴らしい映画です。『シンドラーのリスト』や『サウルの息子』などを見て気が滅入ってしまった人はこの映画を観るといいでしょう。タランティーノの映画愛と、それが歴史上の巨悪であるナチをぶっとばす様は痛快です。タラ映画としては毎度のことながらも音楽の使い方が素晴らしく、メラニー・ロランが読書しながらタバコを吸っているシーンが私は大好きで、その服装を真似しています(笑)。あとシュトゥルーデルもわざわざ食べに行ってしまいました。基本的にはアクションではなく会話劇――緊張感のあるやりとりがたまらないのですが、それを盛り上げるのはランダ大佐という恐ろしくも魅力的なキャラクター、クリストフ・ヴァルツの怪演が最高です。ほんとに大好きな映画! ちゃんといろんな国の言葉を話すんですよ!

 

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア (字幕版)

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

1994年のアメリカ映画。インタビューした相手がヴァンパイア!――というタイトルそのまんまの話で、ブラピが演じるヴァンパイアが、その暗黒のこれまでを話してくれます。この映画、私と同じように引きこもりがちでいちいちウジウジ悩んでばかりのメンヘラっぽいコミュ障なら刺さると思うのですが、どうでしょう? 永遠の命を得ながらもいちいち自分の行為の意味を問い、快楽を享受せずに悩み続ける姿は非常に面倒くさいのですが、みんながみんなヴァンパイアがゆえに美男美女なので許せます。やっぱり書かずにいられないのは悪のヴァンパイアを演じるトム・クルーズでしょう。健康的なイメージのある俳優さんですが、この映画では痩せていて悪のカリスマとなっていて大好きです。ソフト版の鈴置洋孝さんの吹き替えは最高で魅力が倍に! 音楽や美術も素晴らしい日常系ヴァンパイア映画ですよ!

 

男たちの挽歌

男たちの挽歌(字幕版)

男たちの挽歌(字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

1986年の香港映画です。黒いサングラスとロングコートを着た極道が二丁拳銃をバンバン撃ちまくるという男の子のための映画で、盛り上がるシーンはノリノリの音楽!悲しいシーンは悲しい音楽!あとは男の友情と銃声じゃあ!という最高な映画です。つべこべ言わず見ろ! 原題が『英雄本色』英題が『A Better Tomorrow』邦題が『男たちの挽歌』というのが私はとってもとってもカッコいいと思います。

 

キングスマン

キングスマン(字幕版)

キングスマン(字幕版)

  • 発売日: 2015/11/25
  • メディア: Prime Video
 

2014年のアメリカ・イギリス映画で、007を筆頭とした往年のスパイ映画への愛が詰まったとっても楽しいアクション映画です。コメディチックだったころのボンド映画のオマージュやガジェットが楽しいのはもちろんのこと、ファッションの格好良さやブリティッシュアクセントもたまらず、人にも勧めやすいこのポップさ!――いうことなしの傑作だと思っています。しかしこの映画が私にとって特別である理由はそのテーマ性にあります。生まれを問うな、行為を問え!その人の価値は行い、マナーで決まるんだ!というとっても真摯でまじめなテーマは、おふざけ満載のこの映画の核にちゃんとなっています。自分の努力と関係ないところでふんぞり返ってるバカや差別主義者をぶっとばしてくれるスカッとする映画ですよ!

 

『恋はデジャ・ブ』

恋はデジャ・ブ (字幕版)

恋はデジャ・ブ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

1993年のアメリカ映画。ループものという超絶大大大ジャンルの古典的名作の一つです。地方テレビ局のしがないけれど高慢自信過剰の天気予報士が何の変哲もない退屈な1日を延々とループするお話しです(あらすじなのでこういう風に書かせてください!)。繰り返す時間の中でいろいろバカ食いしたり、銀行強盗したり、ピアノ弾いたり、めっちゃうまくなったり、あげくは飽きてポジティブに自殺したり(笑)、同じことが何度も起こるということが自体が笑えてくるこの映画、楽しくておかしくてキュンキュンして、いわゆるラブコメにあたると思うのですが、何のために生きるのかなど、大切な事を教えてくれる映画でもあります。見ればわかる!というのはあるのですが、意外と見る機会が少ない映画でもあると思うので、ここで初めて知った人は是非観てみてほしいです。

 

ゴッドファーザー

ゴッド・ファーザー (字幕版)

ゴッド・ファーザー (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 1972年のアメリカ映画。言わずと知れたマフィア映画の歴史的大傑作です。家業を嫌い、堅気な道を進むつもりだったアル・パチーノ演じるマフィアの末っ子が、ファミリーの危機を目の前にして覚醒します。この映画、私は何度も何度も見返しています。何度も見返しても全然飽きないのです。なぜなのか考えてみました。きっと、この映画は人間というものが描けているのでしょう。キャラクターらしいキャラクターは一人もおらず、みんなが人間臭く、憎めません。だからこそ人間関係が面白くて仕方がない。粗暴なファミリーの長男が私は大好きです。登場キャラクターが多い上に外人さんばかりなので初見で内容を理解するのは難しいかもしれませんが、私がいうまでもなく間違いのない傑作なので、是非見て欲しいです。有名すぎる音楽の数々も素晴らしい!余談ですが、私は葬儀屋とパン屋、そしてレストランでの一連のシーンが好きです。

 

コラテラル

コラテラル (字幕版)

コラテラル (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

2004年のアメリカ映画。良いやつだけど失敗を恐れて何もしないタクシー運転手が、クソ野郎だけどつべこべ言わず行動するイケメン殺し屋を拾ってしまうお話しです。トム・クルーズ演じる個性的な殺し屋が意外にドジなのが面白く、人の命を奪う酷い男なのにやたらと人生について説いてくる不思議な映画です。銃の腕がすこぶる立ち、超然的とも言える存在感を放つ銀髪殺し屋トム・クルーズはしかし、「お前はひどいやつだ!」と言われるとすこし効いてるように見えるのがおかしいです(笑)。おしゃれな映画で夜に観るのがオススメで、高木渉さんと森川智之さんの掛け合いが光る吹き替え版も凄く良いですよ。

 

『サムライ』

サムライ(字幕版)

サムライ(字幕版)

  • 発売日: 2017/02/13
  • メディア: Prime Video
 

1967年のフランス映画。イケメンの代名詞にもなっているフランスの名優アラン・ドロンがサムライのような孤独な殺し屋を演じる犯罪映画です。こんなタイトルですが、フランスのその当時の現代劇です。おしゃれなフレンチフィルムノワールで、ただひたすらアラン・ドロンは男前である……という事実に浸るための映画でしょう。ただ、アラン・ドロンが歩く!ただ、アラン・ドロンが階段を登る!ただ、アラン・ドロンが帽子を被る……その全ての一挙手一投足が不思議な美意識に包まれています。独特なスローテンポの映画ですが、ハマる人はハマると思いますよ。野沢那智さんの吹き替え版も最高です。

 

シェフ 三ツ星フードトラック始めました

シェフ 三ツ星フードトラック始めました (字幕版)

シェフ 三ツ星フードトラック始めました (字幕版)

  • 発売日: 2015/05/13
  • メディア: Prime Video
 

2014年のアメリカ映画。マーベル映画の立役者ジョン・ファブロー監督主演によるハッピーな映画で、繰り返し観てもいつだって笑顔にしてくれる最高の映画です。親子の絆の再生を描いた物語で、アメリカ中をフードトラックで旅してまわる話なのですが、この映画の良いところは全編の根底にある明るさでしょう。各地の美味しい食べ物と楽しいコミュニュケーション、そしてノリノリの音楽があれば不可避的に幸せになれるんだよ!というメッセージを私は受け取り、辛い時や何のために頑張るのかがわからなくなった時に見たくなります。私も自分の仕事で誰かがちょっと幸せになれたら素敵だと思います。万人にオススメです。私の大切な人もこの映画が好きで、これを観てからフライパンで食パンをプレスするようになったといっていました。私と同じことをしていてくれて嬉しかったです。

 

シザーハンズ

シザーハンズ (字幕版)

シザーハンズ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

1990年のアメリカ映画。切なくも美しい寓話的なファンタジーで、ティム・バートン監督の愛を感じます。両手がハサミでできている主人公エドワードは、愛する人を抱きしめることができません。彼が画面に登場するたびに私は、彼の顔についたいくつかの傷に目が行ってしまいます。自分すらも傷つけてしまう悲しさはなんとも言えません。空に舞う砂糖のような雪が美しく、音楽も含めて大好きな映画です。監督の人柄や生い立ちを知ればさらに味わい深くなる一本だと思います。

 

『シャイニング』

シャイニング (字幕版)

シャイニング (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

1980年のイギリス・アメリカ映画。巨匠スタンリー・キューブリック監督、スティーブン・キング原作の名作ホラーで、ポスターくらいはみんな見たことがあるんじゃないでしょうか。この映画はホラー映画なのですが、全編にわたってキューブリックの美意識が画面の隅々にまで行き渡っていて、美しい映画です。左右対称に映される幽霊ホテルは何も起こらなくても魅力的であり、カーペットの柄や例の部屋の鍵のグッズは、私の部屋のインテリアとなっています。それくらい好きです(笑)。またこの映画は上品なホラー映画で、下品な血みどろシーンなんかはありません。美意識が根底のホラー空間にぜひ身を委ねてください。

 

ショーシャンクの空に

ショーシャンクの空に(字幕版)

ショーシャンクの空に(字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

1994年のアメリカ映画。ご存知みんな大好きな映画で、好きな映画として挙げるのが恥ずかしいほどの名作ですが、やっぱり私は大好きです。2時間越えの刑務所ものなので敬遠される人もいるかもしれませんが、見ないと損しますよ。ネタバレですが、脱獄ものなので後味爽快! 私たちも自分それぞれの穴を掘ってどこへと旅立ちたくなるのではないでしょうか。どんな目にあったとしてもできる限りその場を良くしようと努力し続け、どうしようもなくなった時には脱出する。希望を持つことは時に酷く辛いことではありますが、私もいつか自分のジワタネホに辿り着きたいと思います。

 

『 スパイダーマン: スパイダーバース』

スパイダーマン:スパイダーバース (字幕版)

スパイダーマン:スパイダーバース (字幕版)

  • 発売日: 2019/05/13
  • メディア: Prime Video
 

2018年のアメリカ映画。CGアニメの映画です。この映画を観て私はたまげました。全シーンが最高にクールすぎます! 色使いから動きの気持ちよさから何から何まで映像的な快楽に満ち満ちていて、表現的な意味では、アニメはもうこれ一本でいいんじゃないかとすら思えてしまうほど驚きました。日本のアニメ、大丈夫か!と、心配になってしまうほどに驚きました。クオリティが高すぎる映画です。色んな次元のスパイダーマン終結するというお祭り映画ですが、別にスパイダーマンを知らないと楽しめない映画というわけでもないので、皆さんぜひぜひご覧になってください。というか、字幕がなくても動きだけで楽しめると思います。お話を軽視しているわけではなく、映像的な快楽がすごすぎるというお話です。

 

『セブン』

セブン (字幕版)

セブン (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

1995年のアメリカ映画。連続猟奇殺人をアート的な美意識で描くというとんでもない映画ですが、何と言って良いのか、カッコいい!(現実に起きる事件を賛美するつもりは毛頭ありません)。ミュージックビデオ畑のデヴィッド・フィンチャー監督の生み出す映像はまさしくアートで、日本語字幕すらうざったく感じるほどに画面が完成しています。常に雨が降る地獄のような街で起こる地獄のような物語は、初見の私の心に確実に傷をつけました。それでも逃れられないこの魅力! 私はモーガン・フリーマンが図書館へと足を踏み入れるシーンが好きで、その影響で部屋にバンガーズランプを置きました(笑)。私はすぐに影響されるのです。

 

ダークシティ

ダークシティ (字幕版)

ダークシティ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 1998年のSFアメリカ映画。個人的に衝撃を受けた映画です。なぜかって、私が好きな要素の全部盛り!……な映画だったからです。変形する夜の街、というドイツ表現主義的な要素と美しいジェニファー・コネリー嬢。押井守的要素やノスフェラトゥみたいな異星人、ブレードランナーライクなエドワード・ホッパー的な陰影や閉じて閉じて閉じまくった世界がフィルムの中に凝縮されていて、しまいにはジャパニメーションの金字塔、AKIRAみたいになってしまうという欲張りっぷり。たまりません。ここまで書いてしまいましたが、何も知らずに観たほうが良い映画だと思います。すいません。でも冒頭のナレーションでいきなりある程度のネタバレをしてしまっているからなあ……。とにかく私、この映画大好きです。

 

時計じかけのオレンジ

時計じかけのオレンジ (字幕版)

時計じかけのオレンジ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

1971年のイギリス映画。スタンリーキューブリック監督作品です。とにかく暴力的な映画で、何とも恐ろしいストーリーが繰り広げられるのですが、私が映画を好きになるきっかけとなってくれた映画でした中二病だったのです)。若者による無軌道な暴力性が美しい映像とクラシック音楽と共に、ポップにアイコニックに描かれるのを目にして、私は表現というものが人に与える衝撃のようなものを人生ではしめて味わったような気がします。最低な主人公はどう言うわけか非常に魅力的で、人間の中に備わっている倒錯的な美意識のようなものを感じます。またそれが国家権力のもとで飼いならされ、利用され、結託していくラストにはゾッとさせられ、また人間が持つ暴力性によって加害者が被害者に、被害者が加害者へと変わっていく様子は何とも言えない気持ちにさせられます。恐ろしく見る人に迫ってくる劇薬的な表現なのですが、私は良識を備えた人たちにもっともっと観てほしいと思っています。

 

『はじまりのうた』

はじまりのうた BEGIN AGAIN(字幕版)

はじまりのうた BEGIN AGAIN(字幕版)

  • 発売日: 2016/02/10
  • メディア: Prime Video
 

 2013年のアメリカ映画。音楽を題材とした映画で、落ち目の音楽プロデューサーが場末のバーで歌う――失恋したばかりの――女性シンガーと出会うお話です。マーク・ラファロの「一癖あるけど良いやつ演技」がたまらなく、それからやっぱりキーラ・ナイトレイはきれいな女優さんですね。その歌声も素晴らしくて、私は驚きました。音楽映画で音楽そのもので引っ張るのって――つまり作中で大ヒットするという物語に説得力を持たせるのって――なかなか難しいと思いますし、ましてや彼女は本業が歌ではないというのに素晴らしいと思います。キーラ・ナイトレイの歌声にマーク・ラファロが音を乗せていき、まさにそこに音楽!というものが色づいていくシーンは最初見た時に鳥肌が立ちました。人生の中でも有数の、映画で鳥肌が立った瞬間の一つとして私の記憶に強く残っています。

 

パルプ・フィクション

パルプ・フィクション (字幕版)

パルプ・フィクション (字幕版)

  • 発売日: 2016/11/01
  • メディア: Prime Video
 

1994年のアメリカ映画。タランティーノ映画です。とあるギャングのジェラルミンのケースを巡って複数の登場人物たちが右往左往する様子を時系列をシャッフルして描いたオシャレすぎる映画ですが、なんといっても下品です(笑)。何回ファックって言うんだよと笑ってしまうほどです。有名すぎるチーズバーガー談義や足のマッサージ話、エゼキエル書25章17節など、もはやアイコンになっている一本。やっぱり私も大好きですね、何回見ても飽きません。鈴置洋孝さんと大塚明夫さん、立木文彦さんが絶妙なやり取りをしてくれる吹き替え版も素晴らしいので、言語派の人にも一度ご覧いただきたいです。

 

ビッグ・フィッシュ

ビッグ・フィッシュ (字幕版)

ビッグ・フィッシュ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 2003年、ティム・バートン監督作品です。病床に伏せる父親と、それまで父と向き合ってこなかった息子の最後の交流を描いた作品で、父親が虚実入り混じりながら語るその人生をティム・バートン監督はファンタジックに描いています。

私は生来的にいわゆる「本当のこと」にこだわるタイプなので、宗教や信仰・目に見えないものなどを信じることが嫌いなのですが、映画や小説・ゲームなどは大好きです。この映画を観て私は、いわゆる嘘・物語・フィクションというものの意義、ひいてはそういったものにしか語ることができないことがあるのだということを学びました。

――と、堅苦しいことを言っていますが、この映画、とっても楽しいアドベンチャー映画です(笑)。そんなに構えなくて良いです(笑)。同じようなテーマの映画について、また後述しますね。

 

羊たちの沈黙

羊たちの沈黙 [Blu-ray]

羊たちの沈黙 [Blu-ray]

  • 発売日: 2014/02/05
  • メディア: Blu-ray
 

1991年のアメリカ映画。サイコサスペンス映画の金字塔と言えるのではないでしょうか。ハンニバル・レクター博士は映画史における最高に魅力的な悪役キャラクターの一人でしょう。アンソニー・ホプキンスの演技がすごすぎて、おじさんがこんなに怖いなんて(笑)。

ものすごく面白い原作の要素をきれいに映像化しながら、ジョディ・フォスターアンソニー・ホプキンス両名の迫真の演技、そしてそれらを上品かつ重厚にカメラに収める ジョナサン・デミ監督の仕事ぶりが素晴らしいです。傑作すぎてもう何も言えません。またドクロメンガタスズメに施された現代アートや、あの衝撃的な吊るしアートなど、原作にない映像的な面白みが加えてあるところも凄いです。未見の人はぜひ見てみてください。

 

日の名残り

日の名残り (字幕版)

日の名残り (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 1993年のイギリス映画。ノーベル文学賞を受賞したイシグロカズオの代表作の映画化で、とても上品で美しい映画です。主演はアンソニー・ホプキンス! この演技での繊細な演技が私は大好きです。羊たち~では恐ろしい人食いを演じていますが、この映画では不器用で可愛い執事そのものです。どんだけすごいんでしょうね、この俳優さん。原作との違いがあって原作ファンの中にはこの映画を評価しない人もいると聞きますが、私はこの映画版も好きです。もちろん小説も良いですが、俳優さんたちが全員百点じゃないですかね。私も生きていくうえで、言葉にしなければいけないことはきちんと言葉にしなければならないんだと、この映画に教えてもらいました。……まあ、それができたら困らないし、だからこそ……ああ、言語化できません。

個人史的ですが、この映画を繰り返し見てイギリス英語の勉強をしたのでとても記憶に残っています。もちろんマスターできませんでした(笑)。

 

ファイト・クラブ

Fight Club (字幕版)

Fight Club (字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

1999年のアメリカ映画。映画にハマった原因の映画の一つです。若いときにこの映画を観ると危ないですね(笑)。

経済的に、物質的に満たされていてもどこか空虚に思えるという、この感覚自体が今となっては過去のものになりつつある気がする出発点のお話ですが、そんな退屈な日常を打ち破るのは原初的な拳と拳のぶつかり合いだ!と、最高にクールなブラッド・ピットが教えてくれます。お前たちの価値は財布の中身で決まるんじゃない!お前らは蛆虫だ! ああ、染みる! そして驚きのラスト! つべこべ言わず観てください!

 

ブレードランナー

ブレードランナー ファイナル・カット(字幕版)

ブレードランナー ファイナル・カット(字幕版)

  • 発売日: 2015/03/15
  • メディア: Prime Video
 

1982年のSF映画いちばん好きな映画暫定一位。何十回も見ています。この映画についてはいつか個別で記事を書きますね。

 

『マッドマックス 怒りのデスロード』

マッドマックス 怒りのデス・ロード(字幕版)

マッドマックス 怒りのデス・ロード(字幕版)

  • 発売日: 2015/09/01
  • メディア: Prime Video
 

 2015年のオーストラリア・アメリカ合作映画。この映画は最高です。平成生まれの私としては、劇場で生で見た映画の中で最高傑作だと思っています。

北斗の拳好きがきっかけで見るようになったマッドマックスシリーズですが、こんなことを言ってしまうと往年のファンに怒られるかもしれませんが、正直過去作については大したことないじゃんと思っていました。いや、もちろん時代性やカルト性、キャラクター(特に悪党の描写)は今見ても面白いですが、肝心のアクションについては、うーん、しょぼい……と感じてしまったのが私のリアルでした(切り詰めた水平二連ショットガンは最高ですが!)。でもこの怒りのデスロードは最高!劇場に四回しか行かなくて申し訳ない! トラックで行って帰ってくるというシンプルすぎるストーリーなのですが、世界観のディティールや製作スタッフ・監督の作品への姿勢がすごすぎて、もう終始圧倒されてしまいます。ドーンドッカーン!!ドガシャーン!チェーンソー!なんかしなる棒!リクタスだ(とりあえず大声で叫んでみた)!など、最高。以上、観ろ。

 

『 ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日

ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 (字幕版)

ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

2012年のアメリカ映画。虎とボート一つで海の上を漂流するというとんでもないストーリーがファンタジックな映像で描かれる傑作映画です。異常なまでに美しい映像の数々が楽しめる娯楽・エンタメ映画の最高峰で、公開当時話題になっていました。高校生だった私は友人に連れられて初のIMAX3D体験をしました。超楽しかった。以後、この映画ほどのIMAX3D体験ができた映画はありませんでした。

この映画、まっとうな娯楽映画でありながらとんでもない映画で、上で紹介した「ビッグ・フィッシュ」とよく似た映画になっています。宗教嫌いの私はこの映画を観てあることに気がつき、それから考え方を少し改めるようになりました。ネタバレになるのではっきりは書きませんが、この映画を観てから私は、自分がどうして映画を観るのかがわかったような気がします。

 

 

 

い、ここまで読んでくださったひとがいらっしゃいましたら、ありがとうございましたと言わせてください。タイピングしすぎて疲れました(笑)。五本くらい紹介しようと思ったら、気がついたらけっこう書いてました。これでも泣く泣く割愛した映画がたくさんあります。だった007とかSWとかについても書いてたら終わりませんから。上で紹介させていただいた映画は私にとって大切なものです。もし未見の方がいらっしゃいましたら是非是非ごらんください。アマプラかネトフリがあれば半分くらいは見れると思いますよ(適当)。タイピングしすぎて肩が凝りました。というわけで、本当に読んでくださった人がおりましたら、ありがとうございます。またこのブログの他のページにも目をやってくださったら私は喜びますので。

『AI: ソムニウム ファイル 』をクリアしたので紹介します!

※本記事は18歳以上対象のゲームについて取り扱っています。

 

しぶりのブログ更新です。一部の人にはお待たせしました。ほとんどの人ははじめまして。このたびアドベンチャーゲームをクリアしたので、その感想を述べつつ未プレイの方々に紹介しようと思います。

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 サントラがついてきました。

 

のゲーム、『AI: ソムニウム ファイル』はスパイク・チュンソフトが2019年に発売したアドベンチャーゲームです。スパイク・チュンソフトという会社は 『かまいたちの夜』などを生み出した、言わずと知れた老舗アドベンチャーゲームメーカーの代表選手。そしてこの作品のディレクターは打越鋼太郎さん。『Ever17』や『極限脱出シリーズ』といった名作アドベンチャーを世に送り出した、アドベンチャーゲーム史に外せない人物です。そしてもちろんそんな作り手による作品をプレイしない手はない!ので、今回私はこのゲームを購入しました。

 

「AI: ソムニウム ファイル」は、遊んで楽しい王道アドベンチャーゲームでした。ノベルゲーム的でありながらもプレイアブルパートが非常に多く、画面クリックによって進行していくゲームデザインは、『ポリスノーツ』や『この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO』などといった往年のアドベンチャーゲームを思い起こさせます。なんだか2019年のゲームなのに「懐かしい」。しかしもちろん今の時代はPS4(もう次世代機が出そうだけど)、演出や3Dポリゴン、サウンドなんかはもう完全に今の世代のそれで、古臭さを感じる部分はあまりありませんでした。

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ソムニウムパートという夢の中を探索するパートはしっかりと「PS4のゲーム」です。

 

トーリーは連続猟奇殺人事件を追っていくSFミステリーもの。CEROレーティングZ区分の18禁タイトルであるので、『カオスヘッド』や『カオスチャイルド』のような精神をえぐる描写が多発するのかと思いきや、そういう要素は多少ありながらも、全体としてはポップな印象でした。ポップカルチャー全般に対するパロディやギャグ要素が全面的に押し出されているので、プレイしていて重々しさは感じられません。というか、主人公と相棒との掛け合いはもう完全に漫才です。笑えます。しかしだからといって緊張感がないというわけではなく、要所要所でしっかり殺人シーンが描かれるので油断はできません。筆者としてはこのバランスをなかなか気に入りました。意外なところでゾッとさせながらもプレイ感はライト、というのが遊びやすかったです。

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ちゃんと猟奇殺人です。

 

かし一方で、もっと全面的にハードに重々しさを押し出すことも十分可能なシナリオであるとも感じたため、そこは好みが分かれるでしょう。私はこのバランスで良いと思いました。何度か声を出して笑ってしまいましたから。

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主人公と同居する少女は良いキャラしてます。

 

た3Dのモデリングの完成度が高く、女の子がちゃんと可愛いのが良かったです。結構モーションなんかも凝っているのが贅沢で、グリグリ動いてくれるのが心地良い。これが昔ながらのアドベンチャーゲーム的である本作を現代的なものへと化けさせているのだと思いました。

 してほぼフルボイスでなおかつ、キャラクターを演じる声優さんたちが本当に良い仕事をしているのが非常に良かったです。無知な筆者には知らない声優さんが多かったのですが、すっかり気に入ってしまいました。鬼頭明里さんのファンになっている筆者がいます。

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えて難点を言えば、ちょっと過剰すぎると思えるギャグがあった気がするのと、シナリオにもさすがに無理がないかな……と思う展開がありました。この辺りはアドベンチャーゲームあるあるだし、特に打越鋼太郎さんのシナリオでよくあることなので慣れてはいるのですが、褒められることではないと思います。あと個人的には、一部のキャラに魅力が足りない気がしました。すごく気に入ったキャラも何人かいるので、ここは好みなのかもしれませんが。

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チュンソフト

 

ベンチャーゲームも衰退?している今、こんなにしっかりと作り込まれた大作アドベンチャーゲームを遊ぶことができたのは本当に幸せでした。作り手の皆さんに大感謝の良作です。エンディングの演出が良い意味で過剰にはっちゃけていてすごく爽やかな気持ちになれました。約30時間でクリアできたこのボリュームも丁度良いです。またこういうゲームを作って欲しいなと思える大事な一本になりました。

 

り手の皆さん、ありがとうございました。とても楽しく面白いゲームでした。アドベンチャーゲームをAIする皆さんにもぜひプレイしてほしいです! 間違いなくおすすめの作品です。以上、ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。