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オタクノ作る時間

バイトと学校を除くとほぼ引きこもってる学生のブログ。主に映画の感想とノベルゲーの紹介。週一更新から不定期に移行。

平成ガメラ3部作 観直したので語らせて。

映画 気合い入れて書いた

2014年のハリウッド版ゴジラを観てから筆者の中で怪獣映画への熱が再燃している。今年の『シン・ゴジラ』が楽しみだし、ハリウッド版の続編も早く見たい。世界的な怪獣映画復活の流れを作ってくれたギャレス・エドワーズ監督へ感謝の意を示しつつ、この記事では“平成ガメラ三部作”を語らせてもらおう。この“平成ガメラ三部作”だが、個人的には怪獣映画の最高峰だと認知している。と言っても、ついこの前にブルーレイをまとめ買いして観直したばかりなのでドヤ顔で語るのもどうかと思うのだが(笑)。余談になるが北米版のブルーレイは通販で簡単に購入できる上にビックリするほど安いので非常にオススメです。

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 平成ガメラを初めて観たのは幼稚園児の頃だったか。残念ながらリアルタイムではなくビデオでの視聴だったけれども。筆者は怪獣映画が大好きな子供だった。当時に想いを馳せるのは恥ずかしいが、ゴジラの鳴き声を幼稚園で叫んだりしていたなあ…(笑)。あの頃はゴジラのミレニアムシリーズが毎年上映されていた。つまり筆者は最後のリアルタイムゴジラ世代。ミレニアムシリーズは出来がイマイチだなんて言われると悲しくなる世代だな。そしてそんな怪獣映画が大好きな少年は幸せ者で、毎年劇場に連れて行ってくれたりVHSをレンタルしてくれる優しい両親や祖父母に囲まれていた。そうして無事何事もなく少年はゴジラシリーズやガメラシリーズを制覇したわけだ。

 

あれから10年近く怪獣映画熱が冷めていたというのも悲しいことだが、ハリウッド版ゴジラを観て再び燃え上がる筆者の中の少年の心! 地響きと咆哮に大興奮するという自らの成長のなさを自覚した次第である(笑)。しかしここまで言っておいて言うのもなんだが、ハリウッド版には不満があったりもした。で、満足するために初代ゴジラなど名作を見まくっていた中で大傑作に遭遇。その大傑作というのが平成ガメラ三部作だ。

 

↑ここまで余談

平成ガメラ三部作は、95年から続けて三作製作されたガメラのリブート作品。監督 金子修介特技監督 樋口真嗣、脚本 伊藤和典の3人のスタイルが色濃く出ている。 本記事ではネタバレをガンガン含んで語らせてもらう。だから未見の人は注意してくれ。それから、‘‘幼少期に観た映画を十数年ぶりに観直した場合”という視点で語らせてもらうので、筆者の個人的な思い入れを多分に含んだ記事となる。そんなの読みたくないって人はお引き取りください。

では本文に入ろう。

まずは第1作『ガメラ 大怪獣空中決戦』について。10数年ぶりに観直した感想としては、残念ながらチープと言わざるをえない。セット感が丸出しだし、街並みがミニチュアであると一目瞭然だ。だがイコールそれがつまらないというわけではなく、映画としての構成の良さは三作中随一と言える

映画冒頭、太平洋上で移動する環礁が確認され、海上保安庁がこれを調査。レーダーに浮かび上がる環礁は巨大な亀の甲羅の形をしている。「環礁は移動し、本艦のま…真下にいます!」。船員達が驚きの声を上げたところで音楽が最高潮に盛り上がり、オープニングタイトルに入る。

ガメラ 大怪獣空中決戦』ドドーン!!!

ここで既に筆者は幼児退行(笑)。まだ冒頭も良いところなのに、まったくワクワクさせやがるぜ。そして環礁の調査と同時進行で、九州の離島では島民が巨大な鳥に食い殺されるという怪事件が発生。鳥類学者が調査をしていると、頭上を巨大な鳥の影が飛び去っていく。このシーンの巨大感は素晴らしいぞ。この鳥というのが本作の敵怪獣 ギャオスだ。もちろん言うまでもなく移動する環礁っていうのがガメラだな。同時進行で2匹の怪獣の生態、正体を少しずつ人間に調査させていき、中盤でこの2匹が遂に激突する。スタートダッシュは遅いが、激闘を繰り広げる怪獣がそれぞれどのような存在であるかがしっかりと理解できて良い

巨大な鳥 ギャオスは明確に人間を狙って捕食する恐ろしい怪獣で、こんなやつには絶対に襲われたくないと思わされる(笑)。人を食っては劇的な速度で成長し、すぐに大量の卵を産むという真性の人類の敵だ。その繁殖能力の高さは厄介というレベルじゃなく、餌が餌だけに食い物に困ることはない。

そして驚くことに、調査を続けるとギャオスが古代文明が産み出した生物兵器であると判明する。ギャオスを産み出した古代人は自らが産み出したギャオスによって滅ぼされてしまった。しかしギャオスは餌が無くなっても新たな生命が地球に溢れるまで自らの卵を保存し、生きながらえていたのだ。そして人類が栄えた現在になって復活。それに呼応するように、ギャオスと同じく古代文明によって産み出された地球の守護神ガメラが目を覚まして迎え撃つ。しかし古代人も迷惑なことをしてくれたもんだな〜(笑)。

この1作目は獣が実在した時の社会の反応をリアルに描写している(世界史上そんなことはいまだかつて起きていないが)。劇中のニュース映像で流れる怪獣の姿と、テレビに表示されるテロップが自然災害のようで怖い。当たり前だが東京は大パニックだ。チープだと上述したが、製作スタッフの意気込みは3作中最も感じられて、低予算ながらも工夫したのであろう印象的なシーンが多い。列車を咥えて飛行するギャオス、夕日をバックに東京タワーで産卵する巨大なギャオス。これらのシーンはどうしようもない絶望感がある名場面といえよう。また90年代らしいフィルム撮影の映像は現在のデジタル撮影にはない暗闇の良さがあり、これも見所の一つだ。

予算が少なかったためか都市部での怪獣バトルは少なく、空中戦の合成もチープ。絵作りは面白いが迫力はない。怪獣の描き方はエポックメイキングだと思うが、昨今の金のかかったCG映画を観てしまった現在の筆者の目には物足りないといったところか。特撮自体を楽しめないと辛い。だがそれらは次作以降改善されていくので安心してくれ。三部作の基礎となりつつ新しい怪獣映画の定式を作り出した名作だな。

 

 

続いて第2作『ガメラ2 レギオン襲来』を語ろう。この映画は凄い。特撮映画史上最高傑作の呼び声も高く、シリーズ最高傑作とされる(個人的には3が好きだが)。この映画にはタイトルが示す通り、レギオンという敵怪獣が登場するのだが、こいつが素晴らしい。造形も生態もその強さも、完璧な敵怪獣と言えるだろう。こいつは宇宙から飛来した地球外生命体で、ガス圧力で動くケイ素生物。炭素生物の人類とは根本から異なる未知の生命体だ。見た目は昆虫や甲殻類を想起させる他に類を見ない怪獣デザイン。レギオンの一番の特徴は、単体の生物ではなく総体の生物だということ。種子を蒔く草体、電波に反応し兵隊の役目をする小型の群体、そしてそれらを操る超巨大な大型をひっくるめて初めてレギオンという1匹の怪獣となる。この異様な生態を水野美紀吹越満らが解明していく過程を見ていると、劇場版パトレイバー1作目の捜査パートを思い出す。特にパソコンのシーンがよく似ている。で、気づいた。どちらも脚本が伊藤和典なんだな(笑)。どおりで似ているわけだ。

ミリタリー描写についてだが、自衛隊が最もカッコよく描かれている映画って何?と尋ねられると筆者は迷わずガメラ2だと答える。それほどにこの映画での自衛隊はカッコ良い。本物の自衛隊が全面協力してくれているだけのことはあるぞ。というか自衛隊がメインの作品にも見えるほどだ。ガメラには申し訳ないが(笑)。

レギオンはガメラよりも遥かに大きく、また圧倒的に強いために、こいつを倒すためには人間の協力や戦略的作戦が必須。実際ガメラは初戦でレギオンにボロ負けしてしまう。何百匹もの小型レギオンに群がられ、身体中を攻撃されるガメラ。その血がビルの窓に飛び散るシーンは十数年ぶりに観たのにバッチリ覚えていたな。幼心に衝撃的だったのだろう。焼死体のようになってしまったガメラをみていると、後に復活するのはわかっていてもなんだか悲しくなってしまう。

同時進行で自衛隊はレギオンの生態を探り、これを殲滅する作戦を練る。ここらへんはエヴァヤシマ作戦っぽい。レギオンはラミエルガメラエヴァ自衛隊ネルフといったところだ。この過程で小型の群体レギオンが街の電線に感電死してぶら下がっているというシーンがあるのだが、毎年夏に見るカナブンのそれのような見慣れた光景でありながらもサイズが全然違っていてゾッとする。謎のリアリティ。このシーン大好き(笑)。野次馬が集まっているのもリアルだな、筆者なら絶対見に行くし。

そして調査パートが終わるといよいよ決戦の時が来る。1作目よりも予算が増えたのか、2では都市での怪獣バトルがテンコ盛りだ。巨大レギオンが陸上自衛隊の防衛線を次々に破壊していくシーンは大興奮の出来である。樋口真嗣の素晴らしい特撮映像で見ごたえ抜群。そしてもちろん途中で復活したガメラが参戦!

 

ガメラは必ず復活します。だってガメラはレギオンを許さないから」

 

なんだその理不尽な理由は⁉︎ というか理由になってねーぞ! でもかっこいいじゃないか(笑)。で、自衛隊のアシストを受けたガメラとレギオンの激闘が始まる。明らかに自分より大きなレギオンに果敢に挑むガメラはまさに守護神だ。健気だ。電波操作による群体の誘導、爆弾の設置による草体の爆破など、生態調査に基づく有効な攻撃で自衛隊はレギオンを追い詰めていく。調査パートを最大限に生かす素晴らしい脚本だな。しかし群体、草体を破壊されても、巨大レギオンはガメラ自衛隊の攻撃を物ともせずどんどん進撃してくる。ガメラの必殺技と言える火球ですらATフィールドばりの謎シールドで無意味に。まさに圧倒的な強さ。仲間を殺されて激怒したレギオンはビームのような触手でガメラをズタズタにしてしまう。絶望的だ。

そして再び追い詰められた時、人によっては笑ってしまう名シーンが訪れる。ガメラは奥の手とばかりに波動砲を撃ってレギオンを一瞬で撃破する。まあそれは良しとして、この波動砲の発射方法が驚きの方法なのだ。なんとガメラの腹がパカッと開いてそこから波動砲を撃つ! カッコ良いのかダサいのかギリギリのラインだろう…というかこんなシーンあったのな(笑)。好きな人には申し訳ないが、いろんな意味で唖然としてしまったよ。そして物語は終幕を迎える。

ガメラは人類じゃなくて地球を護ってる。このまま環境を破壊し続けたら、ガメラはレギオンだけでなく人類も敵とみなすかもしれない。ガメラだけは敵に回したくないよね。」

このセリフための100分だなと思えた。ちょっとクサいが締めは完璧だ!

 

 

最後に完結編である『ガメラ3 邪神覚醒』を語ろう(タイトルの‘‘邪神”は イリス と読む)。筆者はこの3が最も好きだが、客観的に見て完璧な映画とはいえない良くも悪くも90年代的なカルチャーが過剰に詰まっているからだ(ドリキャスがでてきたりして笑うし)。勧善懲悪だった前2作と異なり、いくら正義の怪獣といえども、街で暴れまわると犠牲者が出るだろ という、ある意味それまでの特撮映画が避けてきたタブーをテーマにしている。そこに終末論、オカルトといった要素が絡まり、前2作とは趣が異なる結果となった。それもそのはずで、3では脚本欄に伊藤和典だけでなく金子修介監督の名前も確認できる。伊藤和典要素と金子修介要素が混ざっているため、純伊藤和典脚本である前2作とは違ったものになったわけだ。まあ簡潔に一言でいうなら、暗くなった(笑)。しかしCGの導入と予算の増加?によって特撮技術は日本映画最高レベルに達していて、迫力満点の怪獣バトルを見せてくれる。そして一部ではカッコつけすぎと言われる敵怪獣 イリスのデザインが筆者は大好きだ。だって美しいじゃないですか〜(笑)。

3は完結編にふさわしく、前2作の登場人物がほぼ全員集結する(ただしレギオンのヒロインである水野美紀は出ていない)。ガメラのデザインもより洗練され、イカつくなった。筆者はこのデザインのガメラがカッコよくて好きだ。

冒頭で1作目のガメラとギャオスの戦闘がモノクロで再び流れる。そしてこの戦いで1人の少女が家族を失っていたことが判明。この少女が今作のヒロインで、演じているのは前田愛である。前田愛は演技がまともなので、女性陣の演技が酷い平成ガメラ三部作では良い意味で浮いている(笑)。

レギオン襲来から数年、地球ではギャオスが大量発生し始めた。レギオンを倒すためにガメラが奥の手として使用した腹パカー波動砲が地球のエネルギーを大量消費してしまい、地球のギャオスに対する免疫力が減ってしまったからだ。レギオンを倒すにはそれ相応のリスクが必要だったわけである。そして時を同じくして、古代文明が産み出した邪神 イリスが覚醒する。このイリスを奈良の南明日香村(架空)で見つけた前田愛ガメラへの憎しみを込めてそれを育て始めるのだった。イリスは前田愛の憎しみを吸収してすくすくと成長していく。ここで言わせてもらおう。この幼少期?のイリスがキモいというかエロい(笑)。男の象徴みたいな頭部と触手をもつ大きなカタツムリと言えば良いか。明らかに卑猥な意味を込めて前田愛とのシーンを撮っているな、金子監督! 脚本も手掛けたのはこのためか!(笑)

この辺は少年時の筆者の記憶にも色濃く残っていたらしく、はっきりと覚えていだぞ。缶詰の中身を触手で吸収するシーンが懐かしかった。当時は意味が分からんかったはずだが、今では監督の邪念が見える。筆者も汚れてしまったな〜(笑)。邪心覚醒だ。

そしてこの映画の最初の樋口特撮の見せ場は渋谷崩壊のシーン。渋谷にてギャオスとガメラが大激突するのだ。小さな子供が空を指差す。

「ママ、あれ見て!花火だよ」

それは花火ではなくガメラの火球を受けて落下するギャオスだ。日常に突然ギャオスが落ちてきて市民は騒然。そこにガメラが飛来する。ガメラが着地するだけで大勢の人が死んでしまう。そりゃ怪獣が降りてくるだけで大地震が起きますわな。ガメラは人間を攻撃するつもりは毛頭ないのだが、ギャオスを倒すために火球を吐きまくる! その犠牲になる人々、焼けるハチ公像。この一連のシーンは見事な特撮で今見ても最高だ。人間への被害が明確に描かれている恐ろしさよ。ガメラが踏みしめる一歩一歩が街を揺らし、破壊する。震災があった今こんなことをいうのは不謹慎だが許してください、都市崩壊シーンには興奮するのだ(これはフィクションなのでね)。人間目線で撮られるガメラとギャオスの激闘は1作目で感じたチープさは毛頭なく、迫力の映像だぞ。

その様子をニュースで見てガメラへの憎しみを深める前田愛。世論もガメラを脅威とみなすようになり、自衛隊ガメラ掃討に動き出す。そしてチ○コみたいなキモい幼体から、売れる前の仲間由紀恵(ミイラになっちゃう)や村の住人を吸収することで凛々しく成長したイリスはガメラを殺すべく奈良から飛び立つ。月をバックに浮かび上がる邪神の姿はただただ美しい。そこからはまた名シーン。空自のF15とイリスの対決だ。そこへのガメラ参戦。守護神と邪神が激突する。決して潤沢ではない予算から最大の魅せ方で戦うCGのガメラとイリスの空中戦は最高の一言。このシーン、脚本が伊藤和典というだけあって劇場版パトレイバー2スクランブルシーンによく似ている(笑)。

そしてイリスは京都に降り立つ。このシーンもまた禍々しくて美しい(好きなだけじゃないか!)。後から追いかけるガメラは空中からイリスに向けて火球を連発するも、ハエでも叩くように軽くはじき返される。あらぬ方向へとんだ火球を喰らい、禁門の変以来150年ぶりに炎に包まれる京都の街。そして燃える街をバックに咆哮する2匹の神!画面には五重の塔とガメラとイリス! 唖然として人々がつぶやく。

「京都が…⁉︎」

もう最高だぜ! たぎるぞ~。そして京都の地で最終決戦を迎える2匹の神はJR京都駅に突っ込み、怪獣映画史上初の屋内戦が始まる。精巧な京都駅のセットが豪快に破壊されていく様子は堪らないぞ。

 で、ここからの結末は自分の目で確認してくれ。ここまでネタバレしといて言うのはなんだが、やっぱり自分の目で見て欲しいからね(笑)。というか、ここまで読んでくれたのなら北米版ブルーレイを買ってみないかね?面白いよ!

 

 

最後に、ガメラとイリスの決戦の舞台となった京都駅の写真を紹介。ここ2年ほどで馴染みの場所になったので撮影してきたぞ(笑)。

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ここにイリスが入ってたのか〜↓

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実際にそこに立って見上げるとガメラもイリスもデカすぎるとわかる(笑)。しかし本当は縮尺がおかしくて、ガメラもイリスも駅に入りきらないほどデカイらしい。えぇっ…デカすぎでしょ…。

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あと、そこを突っ込むのはどうかと思うが、写真をご覧の通り駅の地下にはいろいろあるので、2匹も怪獣が入ったら床が抜けそうだ(笑)。

 

というわけで、長い記事になってしまったな。ガメラの魅力がわかっていただけただろうか? だとしたら嬉しいし、今までで一番書いてて楽しい記事でした(笑)

それでは、読んでくれてありがとう。