オタクノ作る時間

外に出ることを好まない学生による、映画やノベルゲームの批評を主とした非営利ブログです。

『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』 シリーズ初心者の感想。みんな、今すぐプレイしよう!

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今回は当ブログでは初のRPGを紹介する。なんというか、筆者的には「やっとか…」といった感じだ。当初はジャンル差別なくゲーム全般を扱うブログにするつもりだったのだけど、気がつけばノベルゲー専門ブログのようになっていたからなぁ…。

まあそれはさておき、『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』をクリアした感想を書くことにしよう。なお、この記事の対象としては、未プレイ者と既プレイ者の両方を想定している。ネタバレは極力しない方針なので、ここまで来てくれた人は読んでいってほしい。

…では始めよう。

最初に感想を端的にいうと、大満足であった。評価の高さから非常に期待が高まっていたのだが、その期待を余裕で超えてきた。なんというか、こんなに面白いゲームだとは思ってなかった。ゲームバランス、デザイン、音楽、ボリューム、パッケージ、その全てに隙がなく完璧で、圧倒されました。というのも、プレイする前まではRPGというジャンル自体が好きではないのに加え、あまりにも評価が高いので「信者の声が大きいでしょ?笑」とか、「なんかあれでしょ? オサレなんでしょ?笑」といった負の先入観で舐めていのだ…。すいませんでした! 反省しています! 今では私も立派な信者の1人です!

 

↓みんなもここからペルソナの世界へ入ってほしい!

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©ATLUS ©SEGA All rights reserved.

 

それで実際にプレイした感覚としては、『サクラ大戦』や『ガンパレード・マーチ』に近いと感じた。もちろん舞台や世界観などは全く違うのだが、ゲームシステムは共通点が多いと思う。つまり基本的なゲームスタイルは、日常を過ごすシミュレーションパート(とでも言えば良いのかな?)でスキルを上げ、そのスキルを活かして戦闘パートで敵と戦うというものである。あるいは、日常部分で得た信頼や友情が戦闘に役立つシステムとでも言い換えようか。

主人公は田舎の叔父の家に預けられた高校生で、ゲーム開始時に名前を決めることができる上に、音声もほとんど収録されていない、言わばプレイヤーのアバターである。転校先の高校で主人公(プレイヤー)は仲間たちと友情を育み、共に敵と戦うことになるのだが、筆者が気に入ったのは、子供と大人の中間である高校生達が主人公だというところだ。大人たちに危険なことをするなと釘を刺され、親の目から隠れて事件を追うという少年探偵団的な要素。放課後のフードコートに集まって、事件について話し合うというシチュエーションが、友達と秘密基地を作った少年時代を彷彿させて胸が高まった。なんというか、幼い頃に感じた台風や地震の時などの何とも言えないワクワク感のような、非常時に流れる、ある種の祭的な雰囲気が良い。

 

↓フードコートが特別捜査本部なのだ!

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そしてこのゲームの主題となるのは、そんな彼らが 「自分と向き合うこと」だと思うのだが、このテーマを描くためにこそ主人公たちが高校生なのだろう。「社会が求める自分」と「本当の自分」とのギャップに悩む高校生たちの姿は愛おしく、気がつけば応援している自分がいた。また、そんな彼らが自分と向き合うことで成長していく姿は、筆者のようなモラトリアム人間には特にグッとくる。分かりやすすぎるくらいの王道展開ではあるが、豪華な演出と大ボリュームで展開されるために、この上なく面白いものに仕上がっている。全てのキャラが生き生きとしていて掛け合いが面白く、楽しい時間が過ごせるはずだ。勧善懲悪、こういうのでいいんだよ!

そしてさらに良かったのが、「この時間は二度とやってこない」ということがきちんと描かれているところ。これはもう言ってしまえば、青春ものの肝だと思うのだが、ここでもしっかりと押さえられている。ゲーム内時間が1日過ぎるとカレンダーが表示されるという演出が時の流れをプレイヤーに常に意識させて、林間学校に文化祭といった楽しいイベントがすぎるたびに、「この時間はもう二度とやってこないのだ」と感じさせて切なくさせてくる(それはゲームをクリアしてしまうことに対する寂しさでもある)。確実に進んでいく限りある時間の中で何を選択し、どんな行動をするのかという、機会費用という言葉の意味を痛感させられるほどの自由度の高さが、プレイ体験をかけがえのないものにしているのだ。また主人公は春には東京に戻ってしまうという設定も、今しかない時間を強調する。成長することによる若さと純粋性の喪失…あの時間はもう二度とやってこないんだなあ…。あぁ、切ない…(なんだか高校最後の文化祭を思いだしました)。

 

↓青春だなあ…

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そしてそんなストーリーを盛り上げるのが音楽だ。今作の音楽は素晴らしい。遊び始めてすぐに気に入ったのは音楽だった。オープニングからオシャレでかっこいいし、女性ボーカルによるボーカル曲がフリーロームで流れたりして、常に耳が幸福感に包まれる。戦闘音楽も爽快感があるし、音楽はこのゲームの完成度を2倍以上にしていると思う。筆者は即効でサントラを買ってしまった!

 

↓プレイすると購入不可避!

「ペルソナ4」オリジナル・サウンドトラック

「ペルソナ4」オリジナル・サウンドトラック

 
ペルソナ4 ザ・ゴールデン オリジナル・サウンドトラック

ペルソナ4 ザ・ゴールデン オリジナル・サウンドトラック

 

 

次に戦闘パートの、いわゆるRPGとしてのゲームシステムについて。筆者がRPGが好きではないのは、ターン制によるテンポの悪さやシステム的に敵の攻撃を避けられないといった理不尽さ、それに起因する爽快感のなさが理由なのだが、ペルソナ4はそれらを可能な限り回避している。

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上述した爽快な音楽とテンポの良い演出はプレイヤーにダレ場を与えないし、相手の弱点を突くことで仲間と一斉に攻撃を仕掛けた時の気持ちよさは他では味わえない(他のRPGはあまりやってないけど 笑)。たとえば『サクラ大戦』はシミュレーションパートは楽しいんだけど、戦闘パートはダラダラと爽快感がなくて苦痛だった(いや、好きなゲームではあるのだが…うむ…)。しかし、『ペルソナ4』は全くそんなことはない! 爽快感に加えて難易度も程よく、試行錯誤によって「勝てなかったアイツに勝てた!」という感動を味わえる! この時点でRPGの弱点は回避している! レベルを上げて物理で殴ればいいゲームとは違うぞ!

 

そして全体的なデザインについて。キャラクターデザインはポップさと可愛らしさの中間点として馴染みやすさと芸術性を兼ね合わせてると思うし、悪魔絵師こと金子一馬さんが描くペルソナやシャドウ(スタンドや敵キャラみたいなもの)は正統派ファンタジーに現代的な要素を加えたような感じでカッコいい。音楽ともマッチしている絵柄ということができ、他のゲームにはない独特な世界観を醸し出している。以前は筆者も「なんかあれでしょ? オサレなんでしょ?笑」と小馬鹿にしていたわけだが、実際にセンスが良いのだ。オシャレなのだ。それを誰が否定できるだろうか? というか、否定したくもない。演出や音楽、デザインなどが全て明確に同じ方向に進んでいるから世界観にブレがなく、完成度が高いのだと思う。

 

↓菜々子ちゃんは天使です…

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総じて、ゲームとして楽しく、ジュブナイルものとして楽しく、様々な要素が膨大なボリュームを持ち、オシャレなデザインや音楽が彩る、爽快なバトルシステムが魅力の神ゲーでした。とりあえず一周するだけでも約60時間という恐ろしいボリュームなので、やり込めば200時間くらいは遊べるかもしれない。筆者ももっともっとやり込もうと思っている。食わず嫌いや先入観で舐めてる人は迷わずプレイしてみてほしい、VITAユーザー必携の一本だ。

 

ペルソナ4 ザ・ゴールデン PlayStation (R) Vita the Best - PS Vita

ペルソナ4 ザ・ゴールデン PlayStation (R) Vita the Best - PS Vita

 

画像は全て、『ペルソナ4 ザ・ゴールデン PlayStation®Vita the Best』から引用しました。