オタクノ作る時間

外に出ることを好まない学生による、映画やノベルゲームの批評を主とした非営利ブログです。

愛すべきバカ映画『ゴジラVSキングギドラ』を紹介。

このたび『ゴジラVSキングギドラ』を観た。この『ゴジラVSキングギドラ』は1992年公開の平成シリーズ三作目。筆者的にはシリーズの中でも特に印象に残るものではなく、同じ平成シリーズならビオランテとかデストロイアのほうが好きだった。だけど意外にもゴジラとその宿敵 キングギドラのタイマン直接対決を拝める作品はこれだけなんだよね。というわけで視聴。で、これが今見返すとビックリするほどぶっ飛んだ映画でした(笑)。というわけでこの愛すべきバカ映画(褒めてます)を紹介しよう!

 

※ネタバレ注意

 

とにかく話がツッコみどころ満載の矛盾ありまくりのいろいろ盛り込み過ぎのおもちゃ箱だ。23世紀から未来人がタイムマシンで現代日本へやってくる。構成員はカタコトの日本語を話す胡散臭いアメリカ人男性・どう見ても現代人な日本人女性・チープな“なんちゃってターミネーター”だ。この時点で笑えるのだが、こんなのはまだ序の口である。彼らは提案をしてくる。

ゴジラが米国の核実験の影響で巨大化した恐竜の生き残りだということは御存知だろうか? この作品では後にゴジラとなる恐竜“ゴジラザウルス”が太平洋戦争中のとある島にて生存していたことが判明する。そして同時期、この島には米兵と戦闘をし、圧倒的な戦力の差に玉砕を覚悟した日本兵たちもいた。彼らが突撃を決意したとき、島を荒らす米兵に怒ったゴジラサウルスが暴れまわる。その巨体を恐れた米兵は島から撤退するのだが、ゴジラサウルスは銃撃を浴び瀕死の状態になってしまう。ゴジラに命を救われた日本兵たちは涙を流しながらボロボロになった彼に敬礼するのだった。このへんは感動的なドラマが描かれてて、意外にジーンとくる。

 

未来人の提案はこうだ。核実験が行われる前 太平洋戦争中にタイムスリップし、後にゴジラとなる恐竜をどこか違う場所にテレポートさせる。そうすればゴジラザウルスは核の影響を受けず、ゴジラにはならない。つまりゴジラの存在そのものを歴史から抹消しようというのだ。今まで様々な方法でゴジラと戦ってはきたけれど、生まれる前に存在そのものを抹消するというのは初の試みである。この作戦は見事成功しゴジラはこの世から消える。そう、ゴジラを倒すのに軍隊なんか要らなかったのだ!タイムマシンさえあれば楽勝だったのだ!…なんでやねん。

ここで笑えるシーンがある。主人公たちが1944年にタイムスリップするために乗ったUFOを、若い米兵2人が目撃する。なんとその米兵の1人が、どういうわけかスピルバーグ父親という不思議な設定なのだ(笑)。 別にこの映画にスピルバーグが関わってるわけでもないのに(というかスピルバーグ父親が軍人さんだったのかもわからん)。とにかく、スピルバーグの映画にUFOが出てくるのはそういうわけだったらしい。まさかのスピルバーグ映画の前日譚であった。

 

ゴジラはこの世から消えた、万歳! しかし未来人たちはゴジラザウルスの代わりにドラッドという(こいつがやたらとチープで悲しくなる)未来で飼われているというペットを1944年のあの島にに置いてきた。なんとこのドラッドがゴジラに代わって核実験の影響により怪獣化!キングギドラが生まれてしまう! ゴジラがいなくなった代わりに今度はキングギドラが日本を攻撃するのだ!

おいおい結局何も解決しとらんがな…。しかもキングギドラは未来人が意のままに操ることができるらしい。ん…? ってことは日本を破壊しているのは…未来人?

そう、未来人の目的はゴジラを抹消して、代わりに自分たちが操れるキングギドラを生み出し、現代日本を乗っ取ることだったのだ!なんだって~!?

“いますぐ日本の政治を我々が持ってきたAIに代行させろ”という意味不明な要求をしてくる未来人(ターミネーターに続いて今度はスカイネットですか…)。日本政府は嘆く、ゴジラがいればキングギドラを倒してくれるのに…。おいおいずいぶん都合がいいなお前ら。これが困ったときのゴジラ頼みというやつか。というかゴジラは歴史から消え去ったのになんでお前らはゴジラのことを覚えてるんだよ!ここで主人公らと未来人との攻防が描かれるのだが、“なんちゃってターミネーター”との対決シーンはチープすぎて失笑ものである。足の動きと速度があっていない走りが見どころだ。

 

そこで突然ゴジラが復活する。は、なんでやねん⁉︎ お前歴史から消えただろ⁉︎ 他の場所にテレポートされたにもかかわらず、なんかそこにも核物質があったから結局巨大化したんだってさ。あれか、運命石の選択というやつか(笑)。というわけで(どういうわけだよ…)ゴジラキングギドラが対決する。ここのタイマンバトルは大迫力の特撮で見ごたえ抜群だぞ。というかここまで怪獣バトルがないんだよ、この映画! 話が面白いから飽きずに観れるんだけどね。

ゴジラキングギドラが戦う中、主人公たちは未来人の母艦に潜入し謎のコンピュータを破壊する。これによってキングギドラの操作や日本政府の乗っ取りという野望を灰にすることに成功(この際イーストウッドの名台詞を突然英語で言いだす 笑)。コントロールを失いアホになったキングギドラは弱体化しゴジラに海に沈められる。ここでの未来人の恨み言が大爆笑もの。

ゴジラが我々に代わって日本を破壊してくれるだろう…つまり我々を倒しても無意味なのだ!

じゃあそもそもお前らが来た意味はなんだったんだよ!別に来なくて良かっただろ。

 

キングギドラを倒したことで脅威がなくなり、日本を攻撃し始めるゴジラ結局 物語が始まる前にまで状況が戻ってしまっている。ここで名シーン、1944年、あの島でゴジラに助けられた元日本兵が、怪獣化したゴジラと再会する。古い恩人を涙ながらに見つめる元日本兵ゴジラも彼を見つめ返す。なんとも感傷的なムードに包まれる映画。そしてゴジラは…熱線で彼を焼き尽くす。容赦ねえなおい!。

 

また政府は唸る。どうしよう…ゴジラを倒せるやつなんてキングギドラだけじゃないか…。そうだ、キングギドラを復活させてゴジラと戦わせよう! 

まだ懲りてないんかい…。

つまり、ゴジラ暴れる→ゴジラを消す→キングギドラ暴れる→ゴジラキングギドラと戦わせる→キングギドラを消す→ゴジラ暴れる→キングギドラゴジラと戦わせる(今ここ!)という流れだ。無限ループだろこれ(笑)。

 

サイボーグ化することで復活したメカキングギドラゴジラのラストバトルは都市部での総力戦だ! 大迫力で一見の価値ありの映像になっている。この闘いによって無限ループに終わりが来るのかはぜひ自分の目で確認してほしい。

 

 

というわけで特撮映画ならではの楽しさが詰まったゴジラ映画を紹介させていただきました。いや~面白かった(笑)。いろんな要素が詰まりまくってるから瞬きしてる間に置いていかれる映画だよ。この記事も全ての要素を紹介していたら長すぎるので、幾つかの流れを割愛せざるをえなかった。これは日本人にしか作れないと思う。とにかく楽しめる娯楽作だな。

というわけで読んでくれてありがとう。