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オタクノ作る時間

バイトと学校を除くとほぼ引きこもってる学生のブログ。主に映画の感想とノベルゲーの紹介。週一更新から不定期に移行。

『インファナル・アフェア』3部作、ネタバレ抜きで紹介。

映画 感想・紹介

香港ノワールの大傑作『インファナル・アフェア』シリーズを観た。筆者は香港映画に対して、単純明快・少年漫画的・ツッコみどころ満載というイメージを持っていたのだけれど、このシリーズは違った。様々なキャラクターの思惑が交錯する人間ドラマが描かれた、非常に緻密な映画である。その凄さに驚くとともに個人的にも気に入ったので、今回はこの『インファナル・アフェア』トリロジーを紹介しようと思う。それでは。

 

1.『インファナル・アフェア

インファナル・アフェア [DVD]

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1作目は2002年公開のスパイもの。警察でありながら黒社会に潜入捜査している男(トニー・レオンが演じる)と、黒社会に属しながら警察に潜入する男(アンディ・ラウが演じる)の戦いを描いている。警察と黒社会、双方にスパイが潜り込んでいるという設定がすでに面白いが、この映画の良さはそのアイデア一発に終始しない。冒頭から提示される“無間地獄”という宗教的なテーマを取り込んでいることで、単なるサスペンス映画ではなく、実に深い映画になっているのだ。また全編通してアクションが少ないにも関わらず、しっかりとドラマで楽しませてくれる点は見事である。

敵の組織に潜入し、その正体がバレてしまうのではないかという怯え・不安を抱えながらも、それを誰にも明かすことのできないという圧倒的な孤独。潜入捜査する中で得た敵組織の仲間との絆、そして自分がそれを裏切り続けてきたという罪悪感、揺れ動く心。果たして本当の自分はどっちなのか。逃れることを許されない無間地獄。スパイvsスパイ、内通者vs内通者、2匹のイヌの心理戦をぜひ楽しんでほしい。

 

2.『インファナル・アフェア 無間序曲

インファナル・アフェア II 無間序曲 [DVD]

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1作目が大ヒットしたことにより翌年の2003年に公開された続編。2匹のイヌが内通者となるに至った経緯、そして彼らの運命をかき乱す黒社会の抗争を、香港返還という大きな時代の流れの中で描いた重厚なマフィア映画である。当初から予定されていたのかどうかは微妙なラインだが、この続編の製作と共にシリーズが3部作であることが発表された。そしてこの2作目は1作目よりも過去の時代を描いた前日譚になっている。

ここまでの概要でもう気づいた人もいると思うが、このシリーズは『ゴッドファーザー』の影響下にある。単体の映画に続編をつけて3部作にしたこともそうだし、2作目の話自体も『ゴッドファーザー』に酷似している。とはいえ、この作品ならではの味があるから劣化コピーとは思わないのだが。

この続編、スパイものだった前作と全然違う作風であるために初見はかなり驚いたのだけれど、これが非常に面白い。安易に前作と同じことをしなかったところに好感が持てる。それにジャンルは変われどテーマは受け継いでいるから、ちゃんと続編の意味がある。商売のためだけの続編とは格が違うぞ。また“過去編”というと、その後の展開が決まっているからイマイチ盛り上がらないというジレンマがあるけど、この映画は結末が分かっているからこその切なさが見事に描かれている。これが実に上手い。そして筆者は香港映画の役者さんって全然知らないんだけど、この映画では役者さんたちが素晴らしい演技を見せてくれて、もうファンになりそうだ。

若き日に犯してしまった罪。無間地獄の序章、全ての起点となる物語をぜひ楽しんでほしい。

 

3.『インファナル・アフェアIII 終極無間

インファナル・アフェア III 終極無間 [DVD]

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1作目のその後を描いた続編にしてシリーズの完結編。しかしこの完結編を紹介するには1作目のネタバレを避けられないため、あまり詳しくは書かないこととする。ただ大雑把に所感を書くなら、これもまた1作目や2作目と違うジャンルの映画になっていながらも、しっかりとテーマを引き継いだ面白い映画だ。特にラストはシリーズの締め方としてこれ以外になかったと思う。

シリーズ最終章、無間地獄に陥った男の最後を見届けてほしい。

 

ところで、この完結編が1作目のその後を描いているので、すなわちシリーズを時系列順に並べると2→1→3という順番になる。しかしここで忠告しておきたいのだが、このシリーズは1作目から順番に観た方が楽しめる構成になっていると思うので、初見の人は素直に1→2→3という順番で観てほしい。時系列順に観るのは少なくとも2回目からにすべきだと思う。

 

まとめ。

というわけで『インファナル・アフェア』トリロジーを紹介しました。3部作の全てがちゃんと面白いシリーズって実はかなり少ない気がするんだけど、どうかな? 面白いだけでなく、数年で3部作の全てを撮影したために、作品毎に役者が変わっていなかったり、映像技術が異なったりしていないのが嬉しい。この映画の基となったであろう『ゴッドファーザー』は大好きな映画だけど、制作年に開きがあったりギャラの問題で役者が出演してくれなかったりといろいろ制作側の問題が見えてしまって萎えるところがあったからね。

そういう意味でものすごく感動したし、楽しかった。

 

ではでは、読んでくれてありがとう!

レンタルして観てね(^^)